「にがり」は食品添加物ですか?

2017年1月30日

にがりは豆腐の製造過程で使われる凝固剤で、食品添加物です。

昔から使われているもので、海水から作りますので、危険なものではないと思いますが、塩化マグネシウムと聞くとそうでもないように聞こえます。

にがり、凝固剤とは何かを調べました。

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にがりとは、苦(に)が味ある汁からきています。

昔は豆腐を作るのに、このにがり(塩化マグネシウム)を使って作ったのですが、最近は「塩化カルシウム」「硫酸カルシウム」「グルコノデルタラクトン」といったものも使われています。

何か名前だけを聞くと体に悪そうに聞こえますが、昔から豆腐を作るために使われていたもので、豆腐が健康食であることを否定する人はあまりいません。

 

にがりは塩化マグネシウム、身体にいいのですか?

塩化マグネシウムはニガリの主成分で、海水から塩(塩化ナトリウム)取ったものです。

天然の海水から作られた「にがり」にはミネラルが豊富に含まれます。

にがりには豊富なミネラルが含まれているので、健康にいいとおっしゃる方がいますが、これについては賛否両論があります。

にがりだけを直接に口にすることはないと思いますが、昔は下剤にも使われていました。

鷹匠が猟をするときに、鷹がお腹が空いていないと獲物を取ってこないので、胃の中の物を吐き出させるために、にがりを飲ませます。

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中国では自殺をするのに、毒薬が買えない人はにがりを大量に飲んだという話があります。

にがりは劇薬でもあるのですが、豆腐を凝固させるために使う程度であれば、ミネラルが豊富にあり健康によいとされています。

にがりは凝固剤で、豆腐を作るために使われますが、鶏肉を塩漬けする実験があります。

にがりが入った自然塩と精製塩で鶏肉を漬け込み、比べてみたのですが、精製塩で漬けた鶏肉は、ほとんど硬くならなかったのですが、自然塩で漬けた鶏肉は固くなりました。

にがりは内臓を硬め、機能を低下させるため、精製塩はにがり成分を出来る限り除いています。

天然の塩にはにがり成分が多く含まれていますが、JTが販売する「食塩」「並塩」は塩化ナトリウム99.5%以上のピュアな塩です。

江戸時代の日本人は、海水を煮詰めたにがり15%ぐらいの塩を食べていたので、体は小さく寿命も40~50歳程度だったと、にがりが原因説の学者もいます。

現代の日本人は身長が伸び、寿命が長くなったのは、にがり含む食塩を食べなくなったからだという説もあります。

自然塩を奨励される方たちは、食塩からにがり成分を除いたため、海水に含まれる豊富なミネラルが摂取されなくなったため、アトピーや昔はなかった病気が増えたと言っています。

にがりに代わる凝固剤

最近は凝固剤ににがりを使わず、価格も安く大量生産に向いている扱いやすい凝固剤が主流になっています。

塩化カルシウム

水に溶けやすく、凝固力が強く、凝固速度が速い。

硫酸カルシウム(澄まし粉)

化学的に合成されたもので、天然のものは石膏から作られます。

水に溶けにくく、凝固反応が遅く使いやす、また保水力が高いので舌ざわりが良い製品が作れる。

グルコノデルタラクトン

でん粉を発酵させて作られたものです。

水に溶けやすく、凝固速度が遅い、均一で保水性に富んでいるため、絹ごし豆腐に適しており機械製造にも適している。

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