1本満足バーは本当に満腹になれるのか、秘密は添加物

2019年2月25日

近年、忙しくて食事がとれない方などに気軽に食べられるスティックタイプの栄養調整食品が沢山発売されています。

カロリーメイトやソイジョイなど多数ありますが、中でもチョコタイプで食べやすい人気の一本満足バーについて調べてみました。

いったいどんな添加物が使用されているのでしょうか。

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アサヒ食品「1本満足バー シリアルホワイト」の添加物

一本満足バーはバランス栄養食品となっていますが、ジャンルはお菓子です。

手軽に軽食のような感覚で食べられる製品として、かなり人気です。

チョコタイプやタルトタイプ、味もチーズ味やイチゴ味など多種発売されていますが、今回はホワイトチョコ味をピックアップしてみました。

ホワイトチョコでコーティングしたドライフルーツなども一緒に入っていて、フルーツグラノーラのようで健康的なイメージです。

シリアルはそのままではバラバラで、牛乳をかけたりヨーグルトと混ぜたりして、お皿で食べなくてはいけませんが、この商品のように、バーとして固められていると、片手で食べられて食器も不要ですので便利ですね。

しかし、実際の成分は健康的かどうかはわかりません。食品添加物は何が入っているのか見てみましょう。

大豆由来の乳化剤の危険性

食品添加物として記載されているのは、セルロース、乳化剤(大豆由来)、香料、V.E、酸味料です。

まずは、セルロースです。

そもそもセルロースとは植物細胞の細胞壁および植物繊維の主成分のことで、地球上で最も多く存在する炭水化物です。

繊維素とも呼ばれ、繊維状セルロースは、りんごやオレンジから科学的に抽出して製造しています。

増粘安定剤(食品に粘り気やなめらかな食感を与えるために加えたり、その状態を保つために加えたりする)として添加されたり、チーズなどがバラバラにならないようにくっつけるために使用されたりします。

この商品の場合もシリアルをバーの形状にまとめるようにくっつける目的で使用されていると考えられます。

人間の消化酵素では分解されない食物繊維ですが、摂取することで体調に悪影響を及ぼす心配はないと言えます。

次に乳化剤(大豆由来)です。

乳化剤とは、本来混じり合わないもの、例えば水と油などを混ぜ合わせて均一な状態を作るために添加される成分のことです。

この商品の場合、大豆由来と記載がありますので、大豆の種子から抽出した「サポニン」や「レシチン」かと予想できます。

大豆のサポニンは、大豆をゆでたときに大量に出てくる泡に含まれる成分で、通常その泡の部分は、渋み、苦み、えぐみのある「アク」として捨てられるのですが、その中にサポニンがたくさん含まれています。

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トリテルペンやステロイドに糖が結合した配糖体と呼ばれる物質の一種で化学的に単離して乳化剤として使用します。

また、レシチンは、リン脂質の一種で大豆、卵黄に多く含まれます。

人間の体内のリン脂質としては最も多く、細胞膜などの生体膜や脳、神経組織の構成成分となっています。

大豆由来の乳化剤は、成分的には安心なものなのですが、乳化剤の原料になっている大豆、これは遺伝子組み換え野菜である可能性も否定できません。

乳化剤の原料が遺伝子組み換え大豆であっても表示の必要はないからです。

なにしろ、アメリカで作られている大豆の約86%が遺伝子組み換えというデータもあるほど、遺伝子組み換え作物は多いですから、表示の必要のない物の原料には、安価な遺伝子組み換え作物の大豆を使っていることもありえます。

使用物質が分からない一括表示

次はV.Eです。これは食品の酸化防止剤として添加されているビタミンEのことです。

ビタミンEは植物体内に存在し、種子などの油脂成分の不必要な酸化を防いでいます。

植物油脂から分離、精製して作られるほか、化学的合成によって作られるdl-α-トコフェロールも、表示上は同じV.Eと記載されます。

果実加工品や漬物の変色・褐色化を防ぐためによく使用されますので、この製品もドライフルーツの酸化防止剤として添加されていると予想できます。

酸味料は、食品に酸味をつけるため、または味の調和のために使用されるものです。

また日持ちさせるための保存料としての役割もあります。

酸味料という表示だけでは何が使われているかわかりませんが、酢酸、クエン酸、コハク酸などよく使われる酸味料は9種類くらいあります。

どういった物質が使われているのか、一括表示が認められているため知ることが出来ませんが、クエン酸などであるならば食べる事に心配はないです。

しかし、体内に取り込んだカルシウムを排出してしまうリン酸だったり、コハク酸などであると、少し不安要素があります。

コハク酸は天然にも貝類の旨味成分として存在しているのですが、食品添加物として使用されるコハク酸は、マレイン酸を還元して合成している人工成分です。

化学合成成分であり、長期的に食べてどうなるかはまだ未知数の成分です。

1本で満足できる秘密とは

他に、添加物ではありませんが、グルコマンナンが添加されています。

これは、こんにゃく芋に含まれる天然の食物繊維です。

一般的に不溶性食物繊維は便の量を増やすのに効果的で、水溶性の食物繊維は便を柔らかくする効果を知られています。

その中でもグルコマンナンは不溶性食物繊維の機能と水溶性食物繊維の両方の働きをする特殊な成分です。

食べた際の満腹感を持続するために添加されているのですが、知らずにお菓子感覚でたくさん食べますと体に害があるわけではありませんが、腹持ちが良すぎてごはんの時間になってもお腹が空かないなどという事もあるかもしれません。

栄養補助食品なのかお菓子なのか、わかりにくいと感じますが、製品の成分を見ると、お菓子としてではなく、お腹を満たす、満腹感を長持ちさせることを考えた成分配合になっているので、お菓子ではない食事代替品である事を、はっきりと記載してくれたら、なお良心的だと思いました。

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