沖縄で人気のスッパイマン甘梅一番の添加物
地方でしか売っていない、知られざる人気商品にも添加物は使われています。
今回は沖縄で人気の干し梅を調査しました。
沖縄で人気の「スッパイマン甘梅一番」の添加物
沖縄の物産屋などでよく目にする「スッパイマン甘梅一番」は関東などではあまり知られていませんが、沖縄土産としてとても人気です。
甘くてカサカサに干してある梅干しなのですが、食べてみると、甘みを強く感じて塩味や酸味は弱く感じます。
そのため、お菓子のように食べられる梅干しとして梅干し嫌いの人にも人気があります。
特に若い人や子供に人気があるようで、小さい袋に入って、駄菓子のコーナーにおいてあったり、近年はドン・キホーテなどのバラエティショップでも多く取り扱われています。
特に「スッパイマンたねどこ?」は、種が入っていなくて食べやすいので、パクパクとたくさん食べてしまいます。
原材料を見てみますと、砂糖が全く入っていません。
甘味は主に添加物として加えている甘味料だけです。
添加物は、甘味料アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物、ステビア抽出物、カンゾウ抽出物が入っています。
人工甘味料は塩味を隠してしまう危険性
アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物は砂糖の甘さの180~200倍、低カロリーで、虫歯になることもありません。
ステビア抽出物は、砂糖の甘さの250~350倍、低カロリーで砂糖に近い甘みがあります。
カンゾウ抽出物は、砂糖の甘さの170~250倍、持続性のある甘味があり、塩味を感じさせないようにしたり、味にまろやかさを与えるという特徴があります。
スッパイマンは、「低カロリー」のアピールをしていますが、「ノンカロリー」ではないので、甘味料の中でも砂糖に近い甘みを出す甘味料を使っています。
この中で、アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物は、過去にアメリカで、摂取した人から頭痛やめまい、視力低下、不眠などが起こったとの苦情が出たことがありました。
また、主原料がフェニルアラニンというアミノ酸が主原料ですので、体内でフェニルアラニンを代謝できない体質である「フェニルケトン尿症」の方は摂取してはいけません。
ただし、急性の健康被害が出るものではないということで、広く使用されている添加物です。
ステビアは、南米パラグアイ原産のキク科の植物ステビアからとれる植物性の成分です。
原産地では、古くから飲料に甘みをつける事に使用されていました。
抗酸化作用もあり、健康効果も期待できる成分なのですが、反面、過去の動物実験でステビアを摂取していた動物の妊娠率が下がったことや、性ホルモンの減少などが見られたというデータがあり、安全な成分とは言い切れない成分です。
カンゾウ抽出物は、マメ科のカンゾウ(甘草)類の根や根茎から抽出したものです。
甘みと同時にくせのある味があるのですが、塩と合わせて使うと塩味をまろやかに感じさせるので、漬物、みそ、しょうゆなどに使われます。
カンゾウは漢方薬として使われる植物であり、そのカンゾウから抽出したグリチルリチンも解毒作用及び抗アレルギー作用があります。
薬剤としても使われるのですが食品の成分として使用するには、不安な部分もあります。
グリチルリチンは、体の中でホルモン分泌と同じような作用をすることがわかっています。
ですので、過剰に摂取することで、体は副腎皮質ホルモン(特にアルドステロン)が多く分泌されたような状態になり、腎臓の中で、尿に排出されるべきナトリウムを再度取り込んでしまいます。
そこで、ナトリウムと一緒に体に水分を取り込んでしまい、浮腫みや高血圧を引き起こします。
カンゾウの味の特徴として、塩味をまろやかにするという特徴があり、塩分を多く含む、すなわちナトリウムを多く含んでいる食品に添加されるので、体に必要以上にナトリウムを取り込んでしまうことが考えられます。
甘く感じるとはいえ、乾燥梅干しは塩分の多い食品ですので、高血圧症などでナトリウム制限をしている人などは絶対に食べない方が良いでしょう。
中国製の乾燥梅干は危険添加物だらけ
では、なぜ、スッパイマンは、砂糖ではなく甘味料で甘みをつけているのでしょうか?
スッパイマンは、20年以上前に沖縄で流行した中国産の乾燥梅干を、安全な成分で作ろうと、日本で最初に製造した商品だそうです。
沖縄で過去に流行した中国の乾燥梅干しは「話梅」「紹興梅」などと言われる乾燥梅干しです。
「話梅」は乾燥梅干しにチクロやサッカリンなどの人口甘味料を大量にまぶしたもので、強烈で独特な甘味が人気になりました。
今では当時使われていた人工甘味料である、チクロは催奇形性があることがわかり、使用禁止になりました。
サッカリンは発がん性があることがわかり、一度は使用禁止になりましたが、後に、発がん性が認められたデータに疑問視する声が起こり、安全性を証明する試験などが行われ、現在はアメリカと中国のみ使用されています。
日本では、食品衛生法により各食品への使用量が制限されており、外装にその旨と使用量が記載するように義務付けられています。
サッカリンもチクロも使用された背景は、商用され始めたころに砂糖が不足し、安く手に入ることで多く使われていました。
「話梅」の独特な甘みは甘味料独特のもので、その味を再現するため、また「こんなに甘いのに低カロリー」というアピールのために、今でも人工甘味料で甘みをつけているのかと思います。
さらに砂糖より圧倒的に安価に仕入られることも原因かと思いますが、砂糖でもこの味が出せれば、安心して食べられるのでそういった商品を製造してほしいものです。
まだ、あまりどこででも買えるわけではないですし、値段も高いですが、天然の黒糖で甘みを付けた乾燥の梅干しもあります。
こうした商品の方が安心して食べられると思います。
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